揚げたての天ぷらは、家飲みの主役級。でも「ビール以外は難しいのでは?」という固定観念、ありませんか。
今回はスーパーの海老・野菜天を用意し、1000円台で手に入る“天ぷら向き”と噂のワイン3本(白・泡)でガチ検証。
塩、天つゆ、すだちの3パターンで相性を点数化しました。油を切る酸、素材を持ち上げるミネラル、泡のリセット力——理屈と実食の両面から、最強の一杯を見つけます。
やすさん「データで語るぞ!」



「はいはい、難しいのは短めで、結論はおいしくね」
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【保存版】実食レビュー|おつまみ・チーズ・惣菜(デリカ)と安ワインの最強ペアリング
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今回の実験セット(ワイン&天ぷら)


スーパーの天ぷら500~600円
まずは、スーパーで買える天ぷらセット。だいたい500~600円を用意しました。
今回の検証(という名の晩酌ですが)のために提案するワインは、スーパーや酒販店で手軽に買える1000円台の定番3本です。
- フレシネ コルドン・ネグロ・ブリュット(スペイン/泡・辛口/1000円台前半)
- コノスル ビシクレタ ソーヴィニヨン・ブラン(チリ/白・辛口/〜1000円)
- シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニヨン・ブラン(NZ/白・辛口/1000円台中盤)
合わせる天ぷらは、スーパーのお惣菜コーナーで「海老・白身魚・れんこん・なす・かき揚げ」を調達。味付けは「塩」「天つゆ+おろし」「すだち」の3パターンで試します。
サーブ温度は、泡も白もキリッと冷やした6〜8℃でスタートし、温度が上がってきた10℃くらいまでの変化も確認しました。



「変数は“衣・油・塩・酸”だね」



「つまり“サク・じゅわ・キュッ”が揃えば勝ち!」
結論先出し|ベスト3組み合わせ
早速ですが、お時間のない方のために、今回の検証で「これは!」と思ったベストマッチを発表します!(★=相性度)
- フレシネ × 海老天(塩+すだち)★★★★★
- シレーニSB × 白身魚天(塩)★★★★☆
- コノスルSB × かき揚げ(天つゆ+おろし)★★★☆☆
読み筋としては、スパークリング(泡)は衣の油をリセットする力が最強でした。
ニュージーランド(NZ)のソーヴィニヨン・ブラン(SB)は、その柑橘やハーブの香りで素材の清涼感をアップさせ、チリのSBはコスパと汎用性の高さが光りましたね。
では、早速、天ぷらとワインの相性を確かめて参りましょう!
天ぷら×ワインのペアリング実験
フレシネ コルドン・ネグロ・ブリュット(泡・辛口)
まずはスペインのスパークリングワイン「カバ」の超定番、黒いボトルのフレシネです。
香りはレモンピールや青リンゴ系。トーストのような香ばしさは控えめです。泡はきめ細かく、持続力もあります。
味わいはしっかりドライ(辛口)。中程度のキリッとした酸味があり、後味にほのかなナッツ感も。
ペアリング検証
- 海老天 × 塩+すだち:★★★★★衣の油を繊細な泡がシュワっと洗い流してくれます。海老の甘みがクリアに感じられ、すだちの酸とも完璧に同調。これは文句なしのベストマッチ!
- かき揚げ × 天つゆ:★★★★☆やや甘塩っぱいつゆの味でも、泡が口の中の重さをリセットしてくれます。次の一口がまた美味しい。
- なす × 塩:★★★☆☆油を吸ったナスに対しては、ややワインが負ける印象も。温度が上がらないうちに(=冷えているうちに)飲むのが吉です。
「迷ったらコレ」と言える万能選手。天ぷらだけでなく、どんな揚げ物にも合います。最初の一杯に置くと、食卓全体の回転が良くなりますね。



「“泡=油切り”の教科書的な存在だ。酸と炭酸が油分を乳化させ、口内をリフレッシュさせる。理論通りだね」



「はいはい、やすさん!理屈はともかく、飲みやすくて天ぷらが軽く感じるのが最高!迷ったらこれ!って覚えやすい」
基本情報:フレシネ コルドン・ネグロ・ブリュット
- 生産者: フレシネ
- 原産国/地域: スペイン/カタルーニャ
- 分類: D.O.カバ (スパークリングワイン)
- ヴィンテージ: NV (ノン・ヴィンテージ)
- 品種: マカベオ, チャレッロ, パレリャーダ (※一般的なブレンド)
- アルコール度数: 11.5〜12%前後 (※要再確認)
- スタイル/甘辛: ブリュット (辛口)
- 価格目安: 1000円台前半
- 入手先目安: 全国のスーパー、酒販店など
揚げ物に強い“辛口泡”の比較軸を広げたい方へ。→ 👉 【2025年版】1000円台スパークリングワインおすすめ10選!安くて美味しい最強コスパ泡はこれだ
コノスル ビシクレタ ソーヴィニヨン・ブラン(白・辛口)
続いては、チリの「自転車ラベル」でおなじみ、1000円以下で買えることも多い驚異のコスパワインです。
香りはグレープフルーツなどの柑橘系と、青いハーブ、白い花のニュアンス。非常にクリーンです。
味わいはシャープな酸が特徴的。ライトボディですっきり飲めます。
ペアリング検証
- かき揚げ × 天つゆ+おろし:★★★☆☆天つゆに加えた大根おろしの清涼感と、ワインの持つハーブ感や酸がうまく同調しました。
- 白身魚 × 塩:★★★★☆これは素直に美味しい。魚の淡白な旨味とワインの酸がシンプルに合います。
- なす × 塩:★★★☆☆なすの皮の香りや、油のじゅわっと感と、ワインの青い渋みがわずかに衝突する感じがありました。
1000円(税抜)を切る価格を感じさせないクリーンな味わい。まさに平日のデイリーワイン、食卓の相棒です。



「千円でこの爽やかさは本当にすごい!お財布に優しくて、料理の邪魔しないからリピ決定だね」



「このペアリングの鍵は“酸×おろし”の同調だ。ワインの酸性度が、大根おろしの消化酵素(ジアスターゼ)が働きやすい環境を……」



「はいはい、やすさん!つまり、天つゆにおろし入れたらコノスルが合うってことね!」
基本情報:コノスル ビシクレタ ソーヴィニヨン・ブラン
- 生産者: コノスル
- 原産国/地域: チリ/セントラルヴァレー
- 分類: スティル白
- ヴィンテージ: 年次流動 (※店頭でご確認ください)
- 品種: ソーヴィニヨン・ブラン 100%
- アルコール度数: 12〜13%前後 (※VTにより要再確認)
- スタイル/甘辛: 辛口
- 価格目安: 1000円前後
- 入手先目安: 全国のスーパー、コンビニなど
ビシクレタだけじゃない!用途別に“コノスル”を使い分け。→ 👉 【コノスル完全ガイド】シリーズ別の価格帯とおすすめの飲み方を徹底解説!
シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニヨン・ブラン(白・辛口)
最後はニュージーランド(NZ)のソーヴィニヨン・ブラン(SB)。コノスルより少し価格帯が上がります(1000円台半ば)。
香りが華やか!パッションフルーツやライム、青草のアロマがはっきりと感じられます。
味わいも、張りのある酸とミネラル感がしっかり。余韻に柑橘系の心地よいビターさ(苦味)が残ります。
ペアリング検証
- 白身魚 × 塩:★★★★☆ワインのミネラル感が、白身魚の繊長な甘みをぐっと押し上げてくれます。余韻がとても爽快。
- 海老天 × すだち:★★★★☆ワインの持つライムの香りと、すだちの柑橘感が相乗効果を生んで、非常に華やかなペアリングになりました。
- かき揚げ × 天つゆ:★★★☆☆天つゆの甘みに対して、ワインのビターな余韻が少し突出してしまう印象でした。
香りの華やかさが特徴で、“いつもの家飲みをちょっと格上げ”してくれる一本です。



「これぞNZのSB。マールボロかホークスベイか、産地によってもスタイルが若干変わるが、このトロピカルさとライムの清涼感は……」



「やすさん、産地の話はいいから!これは週末の“ちょっといい日”用のワインだね。香りがいいと気分が上がる!」
基本情報:シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニヨン・ブラン
- 生産者: シレーニ・エステート
- 原産国/地域: ニュージーランド/ホークスベイまたはマールボロ (※流通VTにより要再確認)
- 分類: スティル白
- ヴィンテージ: 年次流動 (※店頭でご確認ください)
- 品種: ソーヴィニヨン・ブラン 100%
- アルコール度数: 12〜13%前後 (※VTにより要再確認)
- スタイル/甘辛: 辛口
- 価格目安: 1000円台中盤
- 入手先目安: 全国のスーパー、酒販店、エノテカなど
シレーニSBをもっと深掘り。口コミ傾向と“美味しい飲み方”を整理。→ 👉 安ワインの定番「シレーニSB」は酸っぱい?口コミでわかる美味しい飲み方
コスパ評価(5点満点)
家飲みワインとして、総合的なコスパ評価です。
| ワイン名 | 味 | 汎用性 | 入手性 | 価格 | 総合 |
| フレシネ コルドン・ネグロ | 4.5 | 5.0 | 5.0 | 4.5 | 4.8 |
| コノスル SB ビシクレタ | 3.8 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | 4.3 |
| シレーニ SB | 4.2 | 4.0 | 4.0 | 4.0 | 4.2 |
味付け別の最適解
今回の検証でわかった、味付けごとの相性の傾向です。
- 塩素材の味と衣の香ばしさが主役。油を切りつつ素材感を引き立てる、酸がきれいな白(NZ/チリSB)か、辛口の泡(フレシネ)がベストマッチでした。
- 天つゆ+おろし:軽い甘塩っぱさと旨味、おろしの清涼感が加わります。コノスルSBの持つ直球の酸とハーブ感が、おろしと一番扱いやすかったです。
- すだち柑橘の爽やかさがキー。フレシネ(泡)やすだちの香りに負けないアロマを持つシレーニ(NZ SB)と合わせると、香りの相乗効果が楽しめました。
合わなかった例も共有
もちろん、すべてが最高だったわけではありません。
なす天 × 温度が上がった白ワイン(12℃超):なすは特に油を吸いやすい食材。ワインの温度が上がって酸味がぼやけてくると、衣の油の重さが前に出てきてしまいました。
対策としては、グラスを小さめにして、こまめに冷えたワインを注ぎ足すのが良さそうです。
番外:キムチ × ソーヴィニヨン・ブラン:天ぷらの箸休めにキムチを試しましたが、これはNG。唐辛子の辛味とニンニクの強い香りが、SBの繊細なハーブ香と激しく喧嘩しました。天ぷらを楽しむ日は、香りの強いおつまみは避けるのが無難ですね。



「データ的にも“辛味強&ニンニク”は、SBのアロマ(ピラジン類)とは回避すべき組み合わせだ」



「天ぷらの日は、薬味もすだちや大根おろしを主役にするのがいいね!」
まとめ
天ぷらと1000円台ワインのペアリング、結論は「大いにアリ」でした!
重要な鍵は、衣の油を切ってくれる「酸」と「泡」です。
家飲みでの運用術としては、
- 最初の一杯は「フレシネ(泡)」でスタート。 油をリセットしつつ、海老やイカなど淡白な素材(塩・すだち)を楽しむ。
- 中盤は「白(SB)」にスイッチ。 かき揚げや野菜天を「天つゆ+おろし」で楽しむ。
という流れが黄金リレーだと感じました。
▼今回のベストバイ・リスト
- 初手(万能): フレシネ コルドン・ネグロ
- 次点(格上げ): シレーニ セラー・セレクション SB
- 常備(デイリー): コノスル ビシクレタ SB



「“揚げたて×冷えた泡”で、今日の食卓がちょっとごちそうになりますよ!」
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編集後記
天ぷらを揚げる音に、泡の“プチプチ”が重なると幸せ倍増。検証後もしばらくキッチンから離れられず、気づけば“追い海老天”。
次は「舞茸祭り」を計画中。衣薄め・油新しめ・ワインはキンキン、これで勝率8割いけます。
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