スーパーや量販店で必ず見かける「王様の涙」。500円台から手に入る手軽さで、家飲みワインの入門編として長年人気です。
ネットの口コミを覗いてみると「軽くて飲みやすい」と好評な一方、「物足りない」「薄い」との声もちらほら。果たして真実はどちらなのでしょうか。
今回は実際の口コミを整理しつつ、私たち安井夫妻が“スーパー惣菜との相性”まで検証しました。
やすさんの理屈と、トコちゃんの庶民目線のコメントも交えながら、日常の食卓にどう取り入れられるかを探ります。
本当に失敗しない1本を探すなら、【1000円台で買えるワインおすすめランキングTOP10】をご覧ください
王様の涙|基本情報と口コミの全体傾向
王様の涙の基本情報を押さえ、全体の評価を概観します。
「王様の涙」はスペイン・カタルーニャ地方で造られる、非常にポピュラーなテーブルワインです。
赤はテンプラニーリョなどを主体とした軽やかな果実味、白はアイレンやマカベオを使ったすっきりとした味わいが特徴。
価格は500円台からと非常に手頃で、300件以上の口コミが集まるなど、その注目度の高さがうかがえます。
ECサイトなどでの平均評価は5段階中3.2〜3.8と、価格を考えれば健闘しているものの、傑出して高いわけではない、というのが正直なところ。この数字の背景には、評価のばらつきが隠されています。
評価は二極化?ポジティブ・ネガティブの比率
口コミを分析すると、評価は「飲みやすい派」と「物足りない派」にはっきりと分かれます。
具体的には、ポジティブな評価が約6割を占める一方で、ネガティブな評価も約4割と少なくありません。
「甘くて軽い、飲みやすい」と感じるライトな味わいを好む層からは支持される一方、しっかりとした飲みごたえを求める層からは「薄い、物足りない」と評されています。
この二極化こそが、王様の涙のキャラクターを最もよく表していると言えるでしょう。
やすさん数字を見る限り、評価は見事に二極化してますね。味わいの好みで賛否が分かれる典型的なパターンです



つまり“飲みやすい派”と“物足りない派”に分かれるってことね。わかりやすいじゃない!
悪い口コミをチェック|「物足りない」は本当?
不満の多いポイントとその背景
ネガティブな口コミの核心は「味わいの軽さ」に集中しています。
「コクや渋みが足りない」「アルコール感が前に出ていて薄い」といった声は、普段からフルボディの赤ワインや、飲みごたえのあるワインを好む方からの意見でしょう。
確かに、王様の涙はブドウの凝縮感や複雑な余韻を楽しむタイプではありません。
1000円台のワインに求められる「価格相応の期待値」を少し超えて、本格的な味わいを期待すると、肩透かしを食らう可能性があります。



渋み成分であるタンニンが少ないため、骨格がしっかりしたワインと比べると物足りなさを感じるのは当然の反応です



なるほどね。でも、渋いのが苦手な人には、むしろそれがいいんじゃない?
王様の涙が不向きなシーン
このワインの特性上、活躍が難しい場面も存在します。
軽快な味わいは、濃厚なソースを使った肉料理や、スパイスの効いた料理と合わせると、ワインの風味が負けてしまいます。
例えば、焼肉弁当やデミグラスソースのハンバーグといったガッツリ系の食事の日に選ぶと、ワインの存在感がかき消されてしまうでしょう。
また、友人とのワイン会や特別な日のディナーなど、ワインそのものをじっくり味わいたいシーンにも力不足は否めません。



データ上も、濃厚な料理とのペアリング評価は低い傾向にあります



ガッツリ肉料理の日は、別のお酒がいいかもね。
良い口コミをチェック|コスパの高さが魅力
「軽くて飲みやすい」初心者からの高評価
ポジティブな口コミは「親しみやすさ」と「価格」に集まっています。
「軽くて甘め、ワイン初心者でもゴクゴク飲める」「変なクセがなくて果実味を感じる」といったコメントが多く、特にワインを飲み慣れていない方からの支持が厚いのが特徴です。
強い渋みや酸味がなく、ほのかな甘みを感じるライトな口当たりは、多くの人にとっての「飲みやすさ」に直結しています。



エントリーモデルとして、間口の広さを意図した味わい設計と言えますね。渋みや酸味といった“飲み疲れ”の要因が少ないです



難しいこと抜きに『あ、おいしい』って思えるのが一番よね!
なぜ高評価?価格と味のバランスを分析
高評価の最大の理由は、やはりその圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
500円台という価格で、毎日気兼ねなく飲める安定した品質を提供してくれる点は、最大の強みです。
「この値段でこの味なら文句なし」「デイリーワインとして冷蔵庫に常備している」という声が、その価値を物語っています。
高級ワインと同じ土俵で評価するのではなく、「日々の食卓の相棒」という視点で見れば、非常に優れた一本と言えるでしょう。



費用対効果を重視するユーザー層からの支持が、全体の評価を押し上げていると分析できます。コスパ評価がデータ的に裏付けられています



普段飲みなら、これで十分ってことだよね!毎日高いワインは飲めないもん
【検証】スーパー惣菜とのペアリング
相性が良い惣菜ベスト3
王様の涙の軽快なキャラクターは、意外にもスーパーの惣菜と良い相性を見せます。
味わいの傾向がライト&フルーティーで、やや甘口寄りのため、塩味や油分のあるシンプルな惣菜とよく合います。特に試してほしいのが以下の3つです。
- 唐揚げ(プレーン or 甘辛):唐揚げの油分をワインの酸がさっぱりと洗い流し、ワインの果実味が肉の旨味を引き立てます。
- ポテトサラダ:マヨネーズのまろやかな酸味と、ワインのフルーティーさが心地よく同調します。
- 枝豆:シンプルな塩味と豆の甘みが、ワインのすっきりとした味わいを邪魔せず、お互いを引き立て合います。



理屈で言えば、ワインの酸が惣菜の油をリセットしつつ、双方の持つ甘みが同調することで、心地よいペアリングが成立します



小難しいことは置いといて、晩ごはんのおかずに合うなら最高じゃない!今日の夕飯は決まりね!
ちょっと待って!合わない惣菜の注意点
一方で、組み合わせに注意が必要な惣菜もあります。
ワインの味わいが軽いため、個性の強い惣菜には負けてしまいます。
例えば、ソースが濃厚な「ロースカツ」や「ハンバーグ弁当」では、ワインの繊細な果実味が感じにくくなります。
また、カレー風味の唐揚げなど、香辛料が前面に出た惣菜と合わせると、ワインの香りがかき消されてしまうため、避けた方が無難でしょう。
【結論】1000円台ワイン研究所の総合判定
口コミの総合判定
「飲みやすい派」と「物足りない派」で二分されるものの、500円台という価格を考えれば十分に価値のあるワインです。
ネガティブな意見も、高級ワインと比較した場合の「物足りなさ」がほとんど。
デイリーワインという前提に立てば、その多くは許容範囲内と言えます。
「ワインは好きだけど、渋いのは苦手」という方や、「とにかく安くて毎日飲める一本が欲しい」という方にとっては、非常に頼れる存在になるでしょう。
おすすめ度(5段階評価)
- コスパ:★★★★★
- 味わい:★★★☆☆
- 惣菜適性:★★★★☆
王様の涙が輝く!おすすめのシーン
このワインは、ハレの日ではなく「ケの日」にこそ輝きます。
平日の夜、スーパーで買ってきた惣菜ともう一品で軽く済ませたい日や、休日の昼間にピザやスナック片手に気軽に飲みたい時にぴったりです。
逆に、記念日のディナーや、ワイン好きが集まる席では、別の選択肢を検討することをおすすめします。
まとめ
口コミを整理すると、王様の涙は「軽くて甘め・飲みやすい」が強みで、「渋みや奥行き不足」が弱点です。
スーパー惣菜との相性を考えると、枝豆・ポテトサラダ・唐揚げといった日常メニューにはピッタリ。
逆に、濃厚な肉料理や豪華な食卓では物足りなさが目立ちます。500円台という価格を踏まえれば“毎日の家飲みワイン”として十分合格点の1本です。
本当に失敗しない1本を探すなら、【1000円台で買えるワインおすすめランキングTOP10】をご覧ください
編集後記
やすさんが「ワインの酸度と惣菜の油分のマリアージュにおける化学的考察」を語り始めたら止まらなくなり、横からトコちゃんが「結局スーパーの唐揚げと一緒に飲めば美味しいってことでしょ!」とバッサリ。
理屈も大事ですが、最後は食卓で気軽に試すのが私たち研究所のスタイル。次回も“安ワイン×惣菜”の組み合わせを探っていきます!









